日本歴代最強馬 伝説の名馬オグリキャップの直仔は存在するのか?

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日本歴代最強馬 伝説の名馬オグリキャップの直仔は存在するのか?

 

 日本歴代最強馬の1頭であり伝説の名馬との呼び声高いオグリキャップという競走馬はオールド競馬ファンのみならず、今やウマ娘効果もあってか、誰もが知っているアイドルホースです。
 地方競馬の笠松競馬場でデビューしたオグリキャップは12戦10勝と無類の強さを発揮(この時の主戦騎手は今やテレビでお馴染みのアンカツさんでした)その後、鳴り物入りで中央競馬に移籍。そこでも勝ち星を量産した第二次競馬ブームの立役者ですね。いわゆる雑草魂が人気を博しました。
 しかし、そんな伝説の名馬オグリキャップの活躍も今から約30年以上前の話。分かりやすくいえば武豊騎手がデビューしたての頃です。
 さて、現役の活躍が認められ種牡馬入りしたオグリキャップですが思うような産駒を輩出することができなかったため、今や血もほとんど残されていない状況と思っていました。ところがどっこい、僅かながらオグリキャップの直仔(父系から繋がる)が存在し2022年6月2日門別競馬場でデビューしたのです。

 そこで今回は、僅かながら現存するオグリキャップの直仔を応援の意も込めて約30年の間、どのように伝説の名馬オグリキャップの血が残されて現在に至るのかを追っていきたいと思います。

オグリキャップ直系の後継種牡馬ノーザンキャップ

 オグリキャップを父に持つ母系の仔ミンナノアイドルからレディアイコ(現在、笠松競馬場で活躍中)やその下にミンナノアイドル2021(父コパノリッキー)などに繋がり現在も僅かながら存在しています。いわゆる母の父オグリキャップですね。しかし、それはあくまでも母系の仔であり、種牡馬としては直系を残すことで血を繁栄させますが、先述した通り直仔は全くといっていいほど走りませんでした。
 当然、実績がないため種牡馬として登用される直仔は存在しないが定説となるわけですが、
しかし、オグリキャップ直系の後継種牡馬が存在していたのです。

 その血は、遡ること約30年。
 オグリキャップとグレースウーマン(父マルゼンスキー 現役時は中央で走り6戦0勝)との間に生まれた牡馬ノーザンキャップ(1992年3月21日生)が直系唯一の種牡馬となったのです。
 父と同じく芦毛だったノーザンキャップは現役時代、中央で37戦3勝。地方に移籍後10戦0勝と決して華やかな競争成績ではありませんでした。

なお、現役最後のレースは、奇しくも笠松競馬場で行われたオグリキャップ記念。8番人気で出走も結果は大差負け。10頭中10着でした。

 お世辞でも強かったとは言えず、普通に考えると種牡馬になれる実績ではありません。それでもオグリキャップ産駒342頭の中で唯一後継種牡馬となったノーザンキャップ。それはオグリキャップ産駒の中で1番稼いだ(獲得賞金8,145万円)からか、なぜ、ノーザンキャップだけが後継種牡馬に選ばれたのか分かりませんが、それでもオグリキャップの血はノーザンキャップ1頭だけに繋がります。

えっ、たった1頭だけ?

そう、たった1頭だけよ。

受け継がれる伝説の血の行方

 オグリキャップの後継種牡馬は僅か1頭です。あの日本歴代最強馬の1頭で伝説の名馬と言われたオグリキャップの血が僅か1頭にしか受け継がれない競走馬の世界は厳しいものです。
 そして、その1頭であるノーザンキャップが残した産駒も僅か1頭なんです。確かにいくらオグリキャップの血を受け継いだ直仔といえど実績が全くなければ種牡馬としての価値はありませんので、僅か1頭でも血を残せたことが奇跡ですね。
 かつては芦毛の怪物と呼ばれ、第二次競馬ブームを巻き起こした伝説の名馬オグリキャップの血(父系)が1頭また1頭のみで繋がれていたことに深く感動しましたし、改めて驚きもしました。

 息子から孫へ僅か1頭のみで繋いだオグリの貴重な血。

 それを受け継いだのがオグリキャップの孫にあたるクレイドルサイアー(2001年3月16日生)という牡馬です。僅か1頭しか残せなかったノーザンキャップの仔が牡馬だったことも奇跡に近いですね。仮に牝馬だとすれば、直系はこの時点で滅亡していたわけですから。
 そんな伝説の名馬オグリキャップの血を受け継いだ
クレイドルサイアーは父や祖父と違って鹿毛の競走馬でした。母のマタニティパワー(現役時は地方で走り2戦0勝)が鹿毛ですから、母方の血が強かったのかも知れません。そして、門別競馬場でデビューするも2戦走り0勝で現役を引退しています。
 実績はほぼゼロに等しく残念というか当然ながら種牡馬入りとはなりませんでした。しかし、伝説の名馬オグリキャップの血は確かに受け継がれているのです。

日本歴代最強馬の1頭で伝説の名馬オグリキャップ。

伝説の血を残すために……

さて、種牡馬入りとならなかったオグリキャップの孫クレイドルサイアー。ノーザンキャップから唯一受け継がれたオグリキャップ直系の血。しかし、そこにもまたドラマがありました。実は母マタニティパワーもクレイドルサイアー1頭のみしか仔を残していません。何とノーザンキャップだけはなく、母方も1頭とは、オグリキャップの血がどれだけ貴重か分かると思います。
 そんな貴重な血を残そうと関係者の並々ならぬ努力で16歳となったクレイドルサイアーが何と種牡馬入りを果たします。関係者の方々には感謝感謝ですね。
 突如、種牡馬入りを果たしたクレイドルサイアーですが、初仕事に戸惑ったのか2017年に不受胎とありますが、何とか2020年にコスモフリップ(現役時は中央で2戦0勝、地方で17戦2勝という成績を残し繁殖入り)との間に血が繋がり仔馬が誕生しました。

 その仔がフォルキャップ(2020年4月14日生)鹿毛の牡馬です。血統的に母の父は、9番人気でケンタッキーダービーを勝利し2012年にはエクリプス賞最優秀3歳牡馬にも選ばれている米国の名馬アイルハヴアナザーでさらに遡れば母の母の父は大種牡馬サンデーサイレンスでもあります。

クレイドルサイアー ノーザンキャップ オグリキャップ
グレースウーマン
マタニティパワー スリルショー
アグネススキー
コスモフリップ アイルハヴアナザー Flower Alley
Arch’s Gal Edith
マンデームスメ サンデーサイレンス
タイムスリップ

 その偉大な名馬の血を受け継いだフォルキャップ(門別・桧森厩舎所属)が2022年6月2日にデビューしました!        
 そのデビュー戦は大きく出遅れるも最後の直線で鋭く内を突き、僅差の4着。次走に期待が持てる走りでした。今後もオグリキャップの後継者として追いかけていきたいと思います。

伝説の血はもう1頭にも受け継がれていた!

 実はクレイドルサイアーには、もう1頭産駒が存在しました。

な、何やて?

 バロンドールパル(現役時は地方で21戦0勝で繁殖入り)との間に生まれた、こちらも牡馬でオグリヨンセイ(2020年4月21日生)と言います。毛色は黒鹿毛とあってオグリキャップとは正反対ですね。

ヨンセイって四世代目だからね。馬名がそのままで可愛い♡

クレイドルサイアー ノーザンキャップ オグリキャップ
グレースウーマン
マタニティパワー スリルショー
アグネススキー
バロンドールパル デザートストーリー Green Desert
Aliysa
パルスイートミュー ミユゲロワイヤル
アリスタクラット

 その貴重な血を受け継ぐ牡馬を生産した牧場は社台牧場です。過去にユウトウセイダービーレグノといった重賞馬を生産している牧場から誕生したオグリヨンセイにも当然、期待がかかりますよね。

最後に

 すでにデビューを果たしたフォルキャップのその後ですが、2022年9月29日に初勝利を飾りました!
 11月15日の現在、9戦走って1-4-2-2となっています。レースではよく出遅れを見せるも最後の直線では曾祖父を彷彿させる走りを見せてくれています。今後、門別のスターホースを目指して頑張ってほしです。 

 一方のオグリヨンセイもフォルキャップと同じ門別競馬で佐久間厩舎所属となりました。先月には能力検定試験にギリギリ合格したとのことで競走馬としての一歩を踏み出しました。そして現在、5戦走って0−0−1−4となっています。
 晩成体質なのか初勝利はまだまだ先となりそうですが、とにかく焦らずじっくりと馬体作りをしてほしいです。

 さて、いかがでしたでしょうか。今回は日本歴代最強馬の1頭で伝説の名馬オグリキャップ直系の血を受け継ぐ貴重な産駒のお話をお届けしました。絶滅寸前からほんの僅かな奇跡により誕生したオグリキャップ直系の血を継ぐ2頭の若駒。これからフォルキャップとオグリヨンセイには目が離せません。そして、いつの日か曾祖父のように中央に躍り出ることを待ち続けたいと思います。頑張れ、フォル&ヨンセイ!

 


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