サウジアラビアRCに往年の名牝の血を継ぐ馬が集結する中…紅一点で気を吐くボンドガールに名馬誕生の予感?【週刊競馬ニュース】
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今月の7日に東京競馬場で行われるサウジアラビアRC(G3)は、今年も好メンバーが揃った。
その中でも名牝の血を継ぐ馬として注目したいのが、以下の5頭である。
新馬戦を9馬身差の圧勝劇を披露したシュトラウス(牡2、美浦・武井亮厩舎)は父がモーリス、母が2008年のマイルチャンピオンシップ(G1)を制したブルーメンブラットといった良血馬。私的だが、その容姿は母の父アドマイヤベガを彷彿させる。
そんなシュトラウスのきょうだいは、これまで5頭が新馬戦を勝っているが、その次走は6着(1番人気)、12着(1番人気)、9着(5番人気)、2着(2番人気)、5着(1番人気)と人気を裏切る傾向にあるため、過信禁物になるかも知れない。
ウインアクトゥール(牡2、美浦・栗田徹厩舎)は、曽祖母に初代秋華賞馬のファビラスラフインがいる。これまでの2戦は全国リーディングの川田将雅騎手が手綱を取り、今回は、関東リーディングの横山武史騎手を鞍上に迎えた。トップジョッキー同士の乗り替わりだけに一発を狙える位置にいるのではないか。
新馬戦は1番人気を裏切る形となったが、次走の未勝利戦では着差以上に強い勝ち方をみせたレーヴジーニアル(牡2、栗東・松永幹夫厩舎)。母は、2013年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)を制したレッドリヴェール。本馬はその4番仔となるが、母にJRA初勝利をプレゼントした孝行息子だけに更なる高望みを目指してほしい逸材である。
伯父に2009年の天皇賞・春(G1)を制したマイネルキッツをもつ、マイネルブリックス(牡2、美浦・黒岩陽一厩舎)は、母マイネカンナも2008年の福島牝馬S(G3)の勝ち馬である。今回、下位人気が予想されるが、伯父や母も人気薄で重賞を勝っただけに本馬にも、その血が流れているだけあって面白い存在になれるか。
1997年の阪神牝馬特別(G2)を勝ったエアウイングスの曾孫にあたるマリンバンカー(牡2、美浦・南田美知雄厩舎)には、デビュー30年目のベテラン・岩部純二騎手が騎乗し、JRA重賞初制覇を目指す。
ちなみに曽祖母エアウイングスが牝馬クラシック戦線で敗れた相手はメジロドーベルだった。そのメジロドーベルの主戦が岩部騎手の同期である吉田豊騎手だったのも皮肉な話だ。
紅一点で気を吐くボンドガールに名馬誕生の予感?
名牝の血を継ぐ馬以外に注目するのは、今年6月の新馬戦で上がり3ハロン33秒で勝ったボンドガール(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)だろう。本馬は、昨年の日本ダービー(G1)で1番人気に支持されたダノンベルーガの半妹にあたる。
現在『netkeiba.com』で公開されているオッズ1番人気は、その実力を物語っているだろう。何せボンドガールが勝った新馬戦で2着から6着に敗れた5頭はすでに新馬戦を勝ち上がっており、3着だったコラソンビートはダリア賞(OP)を制し、6着だったキャットファイトもアスター賞(1勝クラス)を5馬身差で大勝するなど、早くも「伝説の新馬戦」と揶揄されるほど。今回、紅一点となったが、その実力は計り知れないだけに牡馬を一蹴しても何ら不思議ではない。
いずれにせよ、同レースは2015年の創設以来、8年連続で出走馬が後にJRA重賞を制しており、2017年ダノンプレミアム、2018年グランアレグリア、2019年サリオス、2022年ドルチェモアの4頭が、その後G1馬になっていることから、出世レースといえる。それだけに今年も大きく注目したいレースである。
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