乗馬の発祥地 賀茂競馬って知ってますか?【週刊競馬ニュース】

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乗馬の発祥地 賀茂競馬かもくらべうまって知ってますか?【週刊競馬ニュース】

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京都市内にある世界文化遺産でもあります上賀茂神社かみがもじんじゃ。先日、その由緒ある上賀茂神社にて行われる賀茂競馬かもくらべうまに行ってきました。

ルビも打っていますが、これは『かもけいば』ではなく『かもくらべうま』と読みます。

賀茂競馬の起源としては以下となります。

平安時代(1093年)に堀河天皇が天下泰平五穀豊穣御祈願のため、宮中武徳殿の競馬会式を上賀茂神社に移され十番二十頭の競馳を行わしめ、その競馬料所(競馬に関する費用等を負担する領地)として十九国二十箇所の荘園を寄進せられた事に始まるとされています。なお、今で云う「けいば」は多頭数で競うものを指しますが、「くらべうま」とは意を異にします。

以来、今年で929回を迎えた賀茂競馬ですが、過去には足利三代将軍の義満観覧以来、義輝・義昭なども観覧し馬を奉納。また、かの織田信長公も天正二年(1574年)自ら20頭(独断場?)の馬を出して観覧したとされています。

このようなことから、上賀茂神社が競馬の守護神・我が国に於ける乗馬の発祥の地と云われる所以となります。

なお、賀茂競馬は毎年5月5日のみ開催されます。

乗馬の発祥地歴史ある凄い競馬が行われていたと知れば、興味が沸かない訳がありません。早速、現地に足を運んできました!

当日は、夏を感じさせるほどの暑さ。くらべうまが行われる前に馬たちの準備や儀式などがありましたが、現地の方に聞くと「観覧席がいっぱいになるため先に席を購入した方が良い」と教えていただき早速、観覧料500円を払い席取りしました。

くらべうま開始前の儀式は長かったですが、そこは詳細を割愛して待つこと数時間。やっと、くらべうまが開催されました。

さて、気になるくらべうまの勝敗方法ですが、競馬のように1番速く走った馬が勝ちで勝敗を決めるのではなく、先述しましたが2頭による一騎打ちです。

以下、くらべうまの勝敗ルールです。

赤の袍を着飾った乗尻のりじり(競馬でいう騎手のこと)が差鞭(鞭を差しながら後方へ向く)し、黒の袍を着た乗尻が差鞭(追い馬となるため、前方へ鞭を差し出す)します。馬場元(スタート地点)にて準備が整うと乗尻の掛け声とともに馬が走り出すと勝負スタートです。勝敗はスタート時に1馬身差で走り出し、その間が縮むか、開くかで勝負が決されます。

実際のくらべうまを観覧しますと、芝の直線100メートルほどを駆けるので一瞬で終わります。なお、勝敗は駆け抜けるのが速すぎて、どちらが勝ったのか、よく分かりませんでした😢

ただし、迫力は満点です。そして、何よりも駆け抜ける元競走馬は速い!

勝負は一瞬で終わりますが、圧巻の迫力にスピード満点の競技内容に満足!
黒の袍を着た追い馬側の乗尻。ゴールまでに1馬身差を縮められば勝ちとなる。

コロナの影響で当日は10番勝負ではなく半分の5番勝負(10頭による争い)でしたが、それでも充分に楽しめました。また、日本の歴史ある(それも900年も続いている)儀式というか、催しに参加できて本当に良かったです。

普段、馬たちは京都産業大学の馬術部の方にお世話されています。神山7世も奉仕日以外はお世話になっています。

皆さんも日本競馬の発祥となった賀茂競馬をご覧になっては如何でしょうか。

参考までに以下、上賀茂神社関連の書籍をご紹介します。


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